約 2,054,965 件
https://w.atwiki.jp/swars/pages/84.html
13 名前:しょたえろ後編1[sage] 投稿日:2009/09/16(水) 01 59 39 ID ??? * 「お兄さん」 「うん。なあに?」 「えっと……あの、さ」 ぎゅっと拳を握ったまま、佳主馬くんは納戸のフローリングに視線を這わせている。 射精したばかりとは言え佳主馬くんは中学生で、萎えている陰茎をぺろぺろ舐め続けている僕のせいだろうか、すぐに佳主馬くんは元気を取り戻していた。 「こんなの、フェアじゃないよ……」 「えっ?」 「不公平だって言ってんの。僕ばっかりやられてて、フェアじゃない」 ええと、それはどういう意味なんだろう。 ふん、と顔を逸らす佳主馬くんは耳まで真っ赤で、ああもう可愛いな! 一部のマニアな人たちからしたらたまらないだろう扇情的な格好のまま、佳主馬くんは子供っぽく口を尖らせてそっぽをむいている。 「だから、いいよね?」 何が、と僕が聞き返す前に、佳主馬くんは僕の肩を掴んで思い切り突き飛ばした。 知らない天井d(ry じゃなくて! 15 名前:しょたえろ後編2[sage] 投稿日:2009/09/16(水) 02 00 25 ID ??? 「い、いいって……何が?」 「お兄さんが僕にしたこと。僕がお兄さんにもしてあげるよ」 「え、いや、ちょっとそれは、」 まずいっていうかなんて言うか色々とヤバい。かなり危ない気がする。 既に新境地へのトビラを壊す勢いで開けていると言うのに、一歩踏み出すような真似はご遠慮したいって言うか……。 「お兄さんさ、さっき僕の舐めながら興奮してたでしょ?」 「うっ、それは……それは本当にごめんなさいっ!」 にんまりと笑うと、佳主馬くんは僕にのしかかりズボンのベルトに手をかけた。 妙に手馴れたてつきでベルトを外すと、ゆっくりとズボンを下げていく。 (……僕、変なパンツはいてないよね? いやいや、それどころじゃないって。これは本当にまずい。なんとかして、止めなくちゃ……!) ボクサーパンツを一撫ですると佳主馬くんはこくん、と小さな喉を鳴らした。 勢いよくパンツをずり降ろされ、僕の陰茎がぶるんと飛び出す。 「うわっ、すげえ……」 16 名前:しょたえろ後編3[sage] 投稿日:2009/09/16(水) 02 01 13 ID ??? 僕の陰茎自体はそんなに大きくはない筈なんだけれど、そもそも小柄な佳主馬くんからしたら相当な大きさに見えるだろうし、今はこれ以上ない位に勃起している。 赤く隆々した陰茎はとってもグロテスクに写っている。……んだけど、佳主馬くんは笑顔さえ浮かべて(可愛い……!)嬉々としていた。 「お兄さんの、お腹にくっついちゃいそうだね」 ほぅ、と艶っぽいため息を漏らしながら佳主馬くんがつんつんと亀頭のさきっぽを突付く。 それによって僕の陰茎は天を仰ぐどころか本当にそっくりかえっちゃって、見た目にも苦しそうだ。実際、ちょっと痛いくらいだし……。 ああもう、まずいって本当に……っ! 突付かれるだけでコレなのに、フェラなんてされたら一瞬でイっちゃうかもしれない。 「あのさ、どうすればいいか分からないから教えてくれる?」 「えっと教えるって……フェラを?」 「うん。ふぇらって言うの? さっきのヤツ」 佳主馬くんの薄い唇から発せられる淫語は破壊力抜群だった。 これ以上はまずい、なんて思ってた僕はもういない。 うん、仕方ない。僕は言い成り草食系男子だもの。成るようになるさ……。 17 名前:しょたえろ後編4[sage] 投稿日:2009/09/16(水) 02 01 49 ID ??? 「えっと、まず亀頭の先っちょとかまわりを舌でつつくみたいに舐めてみて」 「んっ、……」 恐る恐る、と言った様子で佳主馬くんの舌がちろちろと覗く。 まるで焦らされてるみたいで僕にはたまらないんだけど、本人にその自覚はないだろう。 「そ、そのままぱくって咥えて、うん……っ。つばをたくさん出して吸い付きながら奥まで、うぅ、出したり入れたり繰り返してみて」 全部AVのウケウリなんだけど、非常にたどたどしい佳主馬くんの動きと熟練のAV女優みたいな技のミスマッチがすごい。 佳主馬くんの唾液でテラテラと光るちんこが自分のものながらエロくて、僕はイクのを我慢するのに必死だった。 いや僕がイクのを我慢するアレはないんだけれど、この光景をもっと見ていたいっていうか、勿体無いって言うか……。 「ふっ……んむぅ……」 時折甘い声を漏らしながら、一生懸命に僕の陰茎に吸い付いているこの光景を目に焼き付けておけば、しばらくオカズには困らなそうだ。 歯を立てないように気を使ってくれているのか、根元近くまで咥える度にえずいて、それでも健気に僕の言った通りにしてくれている。 涙をいっぱいに溜めた目で見上げながら、佳主馬くんが視線で気持ちいいか、と尋ねてきた(んだと思う)。 18 名前:しょたえろ後編5[sage] 投稿日:2009/09/16(水) 02 02 21 ID ??? 「き、きもちいいよ……次は少し強めに吸ってみて。ほっぺの内側に擦り付けながら……っ」 「……んんっ……むぐ、」 佳主馬くんの口内はぬるぬるとあたたかくて、頬の肉はやわらかくてすごい気持ちいい。 亀頭がこすりつけられる事によってつばくむほっぺに合わせて、唾液で濡れた舌先がカリの裏側に絡み付いてきた。 手持ち無沙汰だった右手を玉に添えながら、左手を上下にゆるゆると動かし竿を刺激してくる。 本当にこれがさっきまでフェラも知らなかった少年のテクニックなんだろうか。 さすが、格闘技の世界チャンピオン……。 「うぅ、んぐ……っ」 顔にかかる前髪をうざったそうにかきあげ、段々と上下運動を早めてゆく。 舌先での刺激も続けながら、ちゅるちゅると音を立てて鈴口からガマン汁を吸われ、次第に頭が真っ白になって何も考えられなくなる。 ああダメだ、もう出ちゃう。 口を離させないと、口内に出してしまう。 でももういちいち申告している余裕はない。 「か、佳主馬くんっ!」 19 名前:しょたえろ後編6[sage] 投稿日:2009/09/16(水) 02 02 53 ID ??? 僕は佳主馬くんの頭を掴み、あろうことかぐっと押さえつけた。 「……!!」 どくんっ 佳主馬くんの顔が驚愕に歪むのが分かった。 次々と吐き出される液体を、健気に口を窄めて漏らそうとしない。深く陰茎をくわえこんで僕の精液を全て受け止めていた。 「……ん」 「だ、大丈夫?」 こくん。 ゆっくりと頷く。 それにあわせて少しずつゆっくりと白い液体を飲み下していく。 紅潮とした表情からはいつものような冷静さは感じられず、落ち着きを失っているようにも見える。 実際、そうなんだと思う。 精液なんて美味しいはずもないのに、佳主馬くんは結局全てを喉の奥に流し込んだ。 「まずっ……」 唾液でてらっている唇を赤い舌先でぺろりと舐める。 「飲んじゃった」 「……なんかごめんっ! ほんと気持ちよくて意味分かんなくなっちゃってっ! ええと、でもその、ありがとう……」 「別にいいよ。お兄さんのこと嫌いじゃないし」 今の状況に相応しくないくらいに無邪気に佳主馬くんは笑った。 か、かわいい……っ!! 20 名前:しょたえろ後編7[sage] 投稿日:2009/09/16(水) 02 03 38 ID ??? 身体の中心がじんじんと熱くなるのを感じて、僕は慌てて散らばった洋服をかきあつめて乱暴に身に着ける。 「ぼ、僕、お風呂にでも入ってくるよっ! あ、あああ汗かいたし!」 精液と汗のにおいが充満していて蒸し暑く、くらくらする。この納戸に居ては、更に一線を越えてしまいそうな気がするっ! それだけは絶対まずいし、ダメだ。何かに目覚めてしまうかもしれない。 というか、目覚めかけてる。それだけはダメだ、絶対。うん、ダメだっ!! 一回抜いて、まだ冷静なうちにこの場を立ち去らないとっ……! いそいそと納戸を出て行こうとした僕の手を佳主馬くんが掴んだ。 その一つ一つの仕草や動作が僕をたまらなくさせる。それを天然でやってるんだから性質が悪い。 振り返っちゃダメだって分かってる。けれどもぎゅっと掌を握られて、僕はもう振り返るしかなかった。 21 名前:しょたえろ後編8[sage] 投稿日:2009/09/16(水) 02 04 05 ID ??? 「ボクも入る」 「……えっ」 「男同士じゃん。一緒でいいでしょ」 全然まったく非常にとってもよくない! 「ええええぇぇ?! 一緒って……僕と、佳主馬くんが?!」 そんなの絶対よくない。よくないけどっ……! 「イヤなの?」 不満そうに口を尖らせた佳主馬くんが眉をひそめた。 天然ばんざい。 もうどうにでもなればいい。 僕は無心で首を横に振っていた。 おわり
https://w.atwiki.jp/swars/pages/65.html
250 名前:キングと佳主馬きゅんと俺[sage] 投稿日:2009/09/07(月) 19 23 39 ID ??? ※ちょっとキング×俺ぽい描写に注意! ※Mな俺と佳主馬きゅんが言葉責めにも注意! ※あと 109に設定借りたけど、佳主馬きゅんのことは抱っこしてません。携帯からなんで読みづらかったらごめん この機会を逃したらOZの英雄である佳主馬きゅんと触れ合うことなんか二度とないんだ。 だから佳主馬きゅんから軽蔑されたとしても、俺はこの状況を満喫するんだ! 「いじめられてた過去の自分を変えたいって、お兄さんが言ったから僕は協力する気になったんだよ。それなのに、型を教えるために僕がちょっと触れただけで勃起するなんて……」 佳主馬きゅんは蔑んだ眼差しを俺に向けてくる。 だけど仕方ないんだ。 確かにいじめられてたし、変わりたいと思ったのも本当だけど、佳主馬きゅんを前にしたらそんなの些細なことなんだよ。 それより、さっき佳主馬きゅんに一度だけ踏まれてから放っておかれたままの勃起したちんこが切ない。 「キングを連れて来ててよかったな。お兄さんを捕まえておきやすいし。まぁ僕一人でもお兄さんはには勝てるけどね……」 でも俺からしたら捉えられてむしろラッキーだ。 佳主馬きゅんに触れられるだけじゃなくて、拘束目的とはいえキングカズマには抱きかかえられてさえいるんだから。 胸のフサフサの毛並みが心地良くて内心にやにやが止まらん。 これで、これで佳主馬きゅんが再びギュッと踏んでくれたら…!!251 名前:キングと佳主馬きゅんと俺2[sage] 投稿日:2009/09/07(月) 19 25 18 ID ???「か、佳主馬きゅん。あの、その、も、もう一回踏んで、もらえないかな?」 「は?その“きゅん”ての何?キモイよ。ちゃんと言って」 「あ、う、ごめんなさい。佳主馬くん、もう一回踏んで下さい」 「なにで?どこを?どうやって?何のために?僕“ちゃんと”って言ったはずだけど?」 解っているはずなのに、佳主馬きゅんは楽しそうに嘲って告げる。 でもそれにすら感じるのだから、キモイと言われて当然だ。 「佳主馬くんの足で、俺のちんこを、もう一度踏んで下さい。イ、イキたいですっ」 「ふぅん。“イキたい”ってどういこと?具体的に言ってみせてよ」 「ちんこからザーメン、せ、精液出したいですっ」 「子どもの前でそんなこと言うなんて、お兄さん変態だね。なら、もっと変態らしく言ってごらんよ」 あぁ、佳主馬きゅんの見下した口調に煽られて、元から少ない羞恥心は完全に消え去っていた。 「お、俺の変態おちんぽから、せーえきドピュドピュ出したいんですぅ!!」 及第点には達したのか、佳主馬きゅんが足をギュッと押しつけてくれた。 それだけなのに、ビクビクと俺のちんこは反応してしまう。 「なに、お兄さんもう出したいの?ちょっとは我慢しなよ」 「ムリぃ、ムリだよ佳主馬くんっ…。も、もう出したい、出したいっ!」 それでも佳主馬きゅんは相変わらず醒めた目で俺を眺める。 その視線が余計に俺の体の熱を募らせた。252 名前:キングと佳主馬きゅんと俺3[sage] 投稿日:2009/09/07(月) 19 26 36 ID ???「じゃ、お願いしなきゃ。解るよね?」 「うぁ、ハァ、出したい、出したいですぅ!!」 だが願いはあっさりと鼻で嘲って切り捨てられた。 「ダメ、もっとご主人様にお願いするみたいに丁寧に言って!」 「……か、佳主馬さん、イキたいですっ。イカせて下さいぃ!!」 途端に佳主馬きゅんがすらりとした綺麗な脚を動かして、亀頭の部分を足裏で擦った。 「ひっ!うぁ、ハァっ……」 「お兄さん大人なのに頭悪いね。もっと自分の立場わきまえて言わなきゃ。それに、何コレ……?勝手に出したせいで僕の足汚れちゃったんだけど!」 そんなの、佳主馬きゅんに足コキされて我慢なんかできるわけないじゃないか!足裏のしっとりと汗ばんだ感覚がまだ残っている。 気持ち悪い、そう言って佳主馬くんは俺のTシャツの腹の部分で足についた先走りを乱暴に拭う。 性的でない刺激さえも今の俺には快感だ。注意されたばかりなのに、また大量にドロリと先走りが溢れ出た。 「ホントにお兄さん馬鹿じゃないの!僕が許可出すまでダメって言っただろ?!……もういい。キング、もっとしっかり押さえてて」253 名前:キングと佳主馬きゅんと俺4[sage] 投稿日:2009/09/07(月) 19 28 37 ID ???コクリと頷いたキングカズマは、指示どおり俺を抱え込む腕に力を込めた。 より密着したせいで、Tシャツがずれてキングカズマの柔らかい毛が俺の胸の辺りをくすぐる。それがまた新たな刺激となって、キングカズマの腕の中で小さく身悶えた。 そんな俺の反応に何を思ったのか、キングカズマは左手のグローブを口で外して手の甲で俺の腹から胸を撫で上げる。 「ふぁっ、な、に?キングカズマ……?」 思わぬ快感に後ろを見やれば、応えるようにキングカズマは俺の肩口に顔をうずめ鼻先を擦り付けてきた。っヤバい、もふもふした感触が堪らない。 「僕の方に顔を向けて。お兄さんの口で僕のこと気持ち良くしてみせて!」 顎を手に取って向けさせられた先には、まだ先っぽが皮に被われた佳主馬きゅんのカワイイおちんちんがあった。 夢にまで見たそれに益々興奮が高まる。 ハァハァ、やっと佳主馬きゅんのペロペロできる! 舌を伸ばしかけたところで、いきなり佳主馬きゅんが俺の口の中に突っ込んできた。歯を立てないように、くにゅくにゅと舌を絡ませてしゃぶってみる。 いったん顎を引いて、今度は皮から頭を出した先っぽを舌でつついた。 「……ん、いいよ、お兄さん。そのまま、続けてっ」 うは、佳主馬きゅん感じてくれてるみたいだ。 本人は無意識なんだろうけど腰が揺れてる。カワイイ、カワイイよ佳主馬きゅん!! 俺はもう一度口の中に収め強く吸ってみた。 佳主馬きゅんがグポグポと激しく腰を振ってくる。 この間もずっとキングカズマの手は俺の胸や腹を撫で続け、いつしか太ももまでも這い回っていた。 ヤバイ、もふもふもペロペロも気持ちいい……!! 絶頂が近いのか、佳主馬きゅんが一際強く腰を打ちつけてくる。 「っはァ、イク、よ。アっ、うぁ、ァんっ……!!」 佳主馬きゅんのザーメンが咥内に発射されると同時に、俺自身も達していた。 「……ぅハァっ、佳主馬きゅんのおちんぽミルク美味しかったよぅ」 後ろで俺を抱き止めていたキングカズマが、佳主馬きゅんを気持ち良くさせたご褒美だとでもいうように頭を優しく撫でてくれた。 「僕の舐めただけでイっちゃうなんて、解ってたけど変態だね!それに呼び方、また戻ってるし。やっぱりお兄さんもっと躾が必要だよ……」 そう嘲う佳主馬きゅんはやっぱり危うい色気が満載で、出したばかりの俺のちんこはまた硬さを取り戻しかけていたのだった。 おわり
https://w.atwiki.jp/swars/pages/72.html
634 名前:オナニー指導1/9[sage] 投稿日:2009/09/11(金) 23 55 08 ID ??? お漏らしじゃないと聞いても納得がいかないのか、 佳主馬くんは「ふうん?」なんて疑わしげに言いながら僕の手元をじっと見ている。 その間にも僕の手は止まらず、先走りをぬるぬると幹にこすりつけてしごく。 そろそろ、年上の威厳を気にしてスローペースを保つことが難しくなってきた。 「あ、あのね、これは…なんていうか、その、先走り液って…あれ、正式名称なんだっけ…」 僕は数学しかり、集中している時はそれしか考えられないんだ。 佳主馬くんにもっといろいろ教えてあげなきゃと思うんだけど、 頭がぼうっとして舌が縺れて、うまくできない。 結局もごもごと口の中で呟くだけで、 佳主馬くんの僕に対するお漏らし疑惑を晴らすことは出来なかった。 はあ、はあ、はあ、はあ。 冷房のない納戸に、2人分の荒い呼吸音が籠っている。 むっとした熱気は、男の精の臭いだ。 時折佳主馬くんの様子を窺ってみると(いやほら教えると言った手前 進み具合を見てあげなきゃですから)、 左手は根元をきゅっと握って、右手全体で一生懸命こすっていた。 人差し指で丸く出た桃色の亀頭をくりくりといじる度、 「ん、んっ」と小さく声を上げて爪先まで丸める様子が可愛らしい。 右肩からずり落ちたタンクトップを直す余裕もないみたいだ。 気持ち良さに耐えるようにぱさぱさと頭を振るので、 いつもはあんまり見えない右目までが見えて、 僕はこっそり得した気分になった。635 名前:オナニー指導2/9[sage] 投稿日:2009/09/11(金) 23 56 13 ID ??? それでも佳主馬くんは僕のが気になって仕方ないらしく、 すっかり潤んでとろりとした瞳で、ちらちらとこちらを見てくる。 僕だって佳主馬くんの様子を見ちゃっているのでお互い様なんだけど、 やっぱり恥ずかしいものは恥ずかしい。 そう思えば思うほどとろとろと溢れてしまうのでまったく手に負えない。 頭の中はぐるぐる回っているのに、手だけはいつも通りに 先走りを絡めた指で幹に塗り広げ、全体をしごく慣れた動きをする。 手を汚すどころか、ぽたぽたと床に垂れるまでになった僕のを見て、 佳主馬くんは自分が困ったみたいに声を掛けてきた。 「お兄さん…いっぱい濡れちゃってるよ…?」 「あ、の…佳主馬くんっ、そういうことは…言わなくていいから…」 「だって気になるんだもんっ…、っ、それ、だいじょうぶなの…?」 「うう、その…、これは、気持ちよくて出てるだけだから、病気じゃないからっ!」 「…お兄さんも気持ちいいの?」 ぴたっと手を止めた佳主馬くんは、 そのことに初めて気がついたようだった。 オナニーが気持ちいいなんて当たり前のことを確認されて、 僕はいよいよ恥ずかしい。 そもそも教わる立場だったはずの佳主馬くんは、 2人が同じように気持ちよくなっているということを知って、 最初に感じていた引け目がまったくなくなったらしい。 僕のをちらりと見下ろして、真っ赤な顔でくすりと笑った。 きつめの目元がやわらかく緩む。 見たことのない蕩けた表情に、どきっとした。 佳主馬くんはいい子だけれど基本的には無愛想だから、 こんな笑顔は陣内家の人だって見たことないんじゃないだろうか。 こんな状況なのに、佳主馬くんの笑顔という貴重なものを 見られた嬉しさで、自然に胸が高鳴る。 「くちゅくちゅいってる…お兄さんやらしいんだ…」 「~~~っ!」 ああそれなのに君って子は! ぶわ、と耳まで赤くなったのが分かった。 それだけでなく、手の中のものがビキッと音を立ててかたく反り立っていく。 自分史上最高の状態に、「やれば出来るじゃないか僕」という気持ちと 「なんで今この状況で」と自分を呪いたくなる気持ちが入り乱れて複雑だ。 どうして僕は中学生の男の子に言葉責めされてるんだ。 どうして僕はそれで更に元気良くなっちゃってるんだ。636 名前:オナニー指導3/9[sage] 投稿日:2009/09/11(金) 23 56 54 ID ??? 分かっている、佳主馬くんは普通の中学生で今までオナニーも 上手に出来たことがないくらいなのだ、 だからこれは言葉責めをしてやろうとかそういう意図の許での発言でなくて、 ただ自分1人がいやらしいことしてる訳じゃないと分かって嬉しいだけなんだ、 と分かっているのに僕は目の前の少年が高度なプレイを仕掛けているようにしか 見えなかった。 今、もしも佳主馬くんが「足を舐めて」とか言い出したら、 言われるがまま舐めていた自信がある。 いやそんな自信はいらないんだけど。 そんな訳で僕は、この春中学生になったばかりの男の子に カッコ悪い報告を自主的にせざるを得なかった。 「ごめん佳主馬くん…僕、もうイッちゃいそう…」 「え、やだ、どこ行くの?」 「………え、えーと…、その、しゃ、射精しちゃいそう…ってことなんだけど…」 「…まだダメ!」 「いや佳主馬くん、ダメって言われても…」 「ダメだってば!」 「そんなぁ…」 情けない声を上げる僕を見て、佳主馬くんはむうと唇を尖らせた。 「僕に教えてくれるんでしょ?だったら僕より先に射精しちゃダメ」 「うう…」 分かっている、佳主馬くんは意地悪しているつもりはないんだ、 自分がまだしたことのない射精を先にされるのが気に食わないだけなんだ、 だけど現実に佳主馬くんがしているのは立派な焦らしプレイだ。637 名前:オナニー指導4/9[sage] 投稿日:2009/09/11(金) 23 57 47 ID ???僕に射精しそうと言われて焦ったのか、 佳主馬くんの手の動きが速くなった。 ムキになってぐいぐいとこすっている様子は、 オナニーというより何かの競技みたいだ。 「んっ、ん、っふ、ふぅ、う、ン…っ、」 鼻にかかった声を上げて、佳主馬くんは自分の気持ちいいところを 一生懸命すりすりとこすっている。 体の中に溜まっていく快感をどう処理していいか分からないのか、 はくはくと何かを訴えるように開いた口からは、声にならない声が漏れた。 涎で濡れた唇はつやつやして、なんだか甘そうだと思った。 全身をぴくぴく震わせて、ときどき耐えられないみたいに頭を振る。 その度に目尻に溜まった涙がぽろりと零れて、 僕は昼にも見たはずのそれに妙にドキドキしてしまう。 「はっ、はぁ…っ、くぅ、う…、んっ」 佳主馬くんの声変わりを迎えていない声には、 普段のクールさは微塵も感じられない。 もじもじと膝をすり合わせる仕草は、 トイレに行きたいのを我慢しているちいちゃい子みたいだった。 佳主馬くんの先端からぷくっと雫が浮かぶ。 それが桃色の亀頭をとろりと伝って小麦色の指にかかるを見た瞬間、 言いつけを守るためにゆっくりしごいていた僕は、 一気に我慢の限界を超えてしまった。 「ごめん、もうムリッ…!」 ぴゅく、ぴゅるっ。 頭の中が真っ白になって、目の前がちかちかと点滅する。 気持ち、よかった。 僕はしばらく射精の余韻に浸りながら、満足の溜め息をついた。 こんなに気持ち良くイッたのは生まれて初めてかもしれない。 何と言っても、ここに来てから一度も抜いてなかったし。638 名前:オナニー指導5/9[sage] 投稿日:2009/09/11(金) 23 58 49 ID ??? しかし、気持ち良く浸ってばかりもいられないのだった。 我に返った瞬間、目に飛び込んできたのは、 僕のを股間にかけられて固まっている佳主馬くんの姿だった。 「………」 「………」 いっそ気絶したい。 さっきとは別の意味で、僕は頭の中が真っ白になった。 自分のを握ったまま固まっている佳主馬くんの先っぽや手は 白くとろりとしたものでべったりと濡れてしまっている。 ぽたぽたと床に垂れるそれは佳主馬くん自身のものでなく、 僕がぶっかけたものだ。 ぶっかけ…。 自分の思考に出てきた単語に、僕は消えてしまいたくなった。 そう言えば中学生の頃、制服の女の子に精液をかけて 逃げていく変質者が出没したなあ…とそんなことを思い出す。 ああ、誰か僕の頭にあらわしを落としてくれないだろうか。 考えれば分かったはずなんだ。 こんな、手を伸ばせば互いのものに触れられるような距離でこんなことをすれば、 かかっちゃうに決まっているじゃないか。 それでもよりによって佳主馬くんのものに掛かることはないだろうに。 ああもうダメだ、今度こそ確実に嫌われた…、 いや嫌われるだけで済めばまだマシか。 「…か、佳主馬くん…?」 軽蔑や激怒やその他考えつく限りの反応を覚悟したのに、 佳主馬くんは性器から滴り落ちる自分のものではない精液を じいっと見つめている。 反応がないことが怖くなってきて恐る恐る声を掛けると、 佳主馬くんは困ったようにぽつりと呟いた。 「お兄さんの精子…かけられちゃった…」639 名前:オナニー指導6/9[sage] 投稿日:2009/09/11(金) 23 59 34 ID ??? 唖然とする僕の目の前で、汚れた右手がゆっくりと上げられる。 とろみのある液体が、小麦色の肌を伝ってとろとろと垂れていく。 それにも構わず、佳主馬くんは顔を近づけて鼻をすんすん鳴らした。 「変なニオイ」 ね?というように手を近づけられて、ようやく我に返った。 「かかか佳主馬くんごめん!いやごめんなさい…!」 「ホントだよ。勝手に射精しちゃダメって言ったのに」 「あ、そっち…」 かけられたことはなぜか怒っていないみたいだ。 佳主馬くんにとっては自分より先に射精されたことの方がよほど重大らしい。 よく分からない理屈だけれど、とりあえず助かった…んだろうか。 「ごめん、ホントごめんね…。あ、そうだティッシュ…」 「……、」 佳主馬くん君はまた何をしているのかな。 ティッシュを探そうと視線を彷徨わせた僕の耳に、ぬちゅ、と いかがわしい水音が飛び込んできた。 発信源はもちろん佳主馬くんだ。 佳主馬くんが僕の精液でぬるぬるの手で、 オナニーを再開していた。640 名前:オナニー指導7/9[sage] 投稿日:2009/09/12(土) 00 01 12 ID ??? 「はっ、あ、あ、ん、んくっ、ん、んんっ、」 「…か、佳主馬くん…?」 「んあっ……、はぁ…、何…?」 いや何っていうか、君がなんなんだ。 ぬちゃぬちゃと音を立てて、佳主馬くんの手の動きは ますますスムーズになっていく。 その潤滑な動きを助けているのはローション…ではなく 僕がぶっかけた精液だ。 さっき釘付けになっていたあの桃色の亀頭が、 僕の精液と佳主馬くんの先走りでぐっしょり濡れてつやつやと光っている。 とろとろと滴る精液を指で掬って、裏筋にぬるりと塗りつける。 佳主馬くんの手の動きはすっかり慣れたものだ。 「っはぁ…、あ、っ、おに、お兄さんの精子、すごいぬるぬるするっ…!」 くちゅくちゅとものすごい音がする。 僕はもうティッシュのことなんかすっかり忘れて、 目の前の光景が夢なのか現実なのかも分からなくなっていた。 体中の血液がぐわっと沸騰して、腰が抜けたようになって動けない。 まばたきも忘れて佳主馬くんのオナニーにただ見入る。 「ね、ねえ、お兄さんっ…、なんかヘンだよ、あ、や、なんかヘン…っ!」 「…しゃ、射精しちゃいそう…なのかな…?」 「わか、分かんないよぉっ、う、ふぅ、ううっ、」 綺麗に焼けた内腿がぴんとこわばっている。 佳主馬くんが舌足らずに「なんかヘン」と一生懸命うったえるけれど、 「気持ち良過ぎてどうしていいか分からない」と言っているようにしか聞こえない。 うっとりと濡れた瞳で、ときどき困ったように見上げて来るので、 僕は何の根拠もなく「大丈夫だよ」と何度も言った。 「はあ、あ、あ…あ……!」 小さな体の中を、溜まりに溜まった快感が出口を探すように巡っているのが分かる。 ぬめる手が今までで一番強く長く、ぎゅうっと握り込んだ瞬間、 佳主馬くんの体がぶるりと大きく震えた。 最後は、声も出なかった。 佳主馬くんの先端から少量の精液が噴き出した。 「………ッ!!」 僕の目の前で、佳主馬くんが生まれて初めての射精を迎えた。641 名前:オナニー指導8/9[sage] 投稿日:2009/09/12(土) 00 02 01 ID ??? お酒をそんなに飲まない女性陣がそろそろ帰ってくるかも、 とのことだったので、時間短縮のために2人で一緒にシャワーを浴びることになった。 明るいところで見る佳主馬くんの裸は中学生にしては幼いけれど、 れっきとした男の子のものだ。 さっきのアレは、なんというか、熱気にあてられて僕の目が おかしくなっていたのかもしれない。うん、きっとそうだ。 真夏とは言え長野の夜に水浴びはちょっとつらかったけれど、 僕は頭から滝でも浴びたい気分だったからちょうどいい。 「つめたっ…」 頭から水のシャワーを浴びた佳主馬くんが冷たがって身を引く。 その小麦色の肌の中で小さく控えめだった乳首が、きゅんと。 固くなっていた。 「………」 い、いやいや乳首っていうか鳥肌だよね、うん、寒いと立つよね、うん。 そうは思いながらも、なめらかな肌の中できゅっと尖っている乳首から 目が離せない。ネットでこっそり見ているエッチな画像でも、 大きい乳首が好きじゃない(目玉みたいで怖いと思う)僕にとって、 佳主馬くんのささやかなそれは、その、非常に好ましかった。642 名前:オナニー指導9/9[sage] 投稿日:2009/09/12(土) 00 03 07 ID ??? 「お兄さんどうかした?」 「いやいや何でもない、何でもないよ!」 何でもないにきまっているじゃないか、うん。 必要以上にフルフルと頭を振る僕を、 隣の佳主馬くんは怪訝そうに見上げている。 「まあどうでもいいけど」 脱衣所に出たところで、さっきの、と佳主馬くんが釘を刺した。 「誰にも言わないでよ」 「あああ当たり前だよ!誰にも、一生誰にも言わないよ!!」 「そう?」 っていうか言えないよ。 必死に約束する僕に安心したのか、佳主馬くんは「じゃあ、」と続けた。 「共犯、だね」 小さく笑って、僕の胸を軽く叩く。 ちょうどその時、遠くから玄関の開く音と、誰かが僕たちを呼ぶ声がした。 濡れた髪から雫を滴らせた佳主馬くんがさっさと出て行くけれど、 僕はその場に突っ立ったままだった。 あれ、なんだ今の。あれ、どうなってんの僕。 冷えたはずの体が再び沸騰しそうな勢いでぐわっと熱くなった。 とんと叩かれた胸が痛くて、シャツの上からぎゅうと握る。 お弁当らしき包みを2つ持って、 佳主馬くんがひょいと脱衣所を覗いた。 「ねえお兄さん、これ母さんが…って、何で鼻血出してんの?」 何でなんて、僕が君に聞きたいよ。 佳主馬くんが不思議そうに首を傾げる。 その仕草にも体温の上昇を感じてしまう僕の夏は、 どうやらまだまだ終わりそうになかった。 終
https://w.atwiki.jp/dmrainbow/pages/78.html
第三次メカオーウォーズは無事(?)終わりました。 お疲れ様でした。 もう恒例になりつつあるメカオーウォーズの第三次ページです 一応、メカウォについて簡単におさらい! +←クリック メカオーウォーズ メカオーウォーズとは メカオーウォーズとは、普段では考えられないような題材を糧にしたデッキを使って繰り広げられる、誰得な大会である・・・。 デッキの基準 1. ①・誰得(俺得) 2. ②・気違い 3. ③・これはひどい 4. ④・それでいて充分に戦える気がする (第一次メカオーウォーズ、およびぶるひるさんのブログから引用) 第三次メカオーウォーズ 日にち:8月17,18日 20時~ 人数:20くらい +←クリック 参加メンバー (敬称略) ぶるひる きょろ 氷華 ゴーズ きうる こっちゃー ヤミナベスキー じーおん すぱあく セルキー トック ゆー よーかん ライゾウ らいふ 闇光太 鐘子 ぜろふぇに(文) シーク れおん 表記漏れあったらごめんなさい 放送コミュ http //com.nicovideo.jp/community/co1089616 放送枠 http //live.nicovideo.jp/watch/co1089616?ref=community twitterタグ #メカオーウォーズ 第3次メカオーウォーズテーマソング +←クリック! 紅茶追悼の歌『MOGI☆TORE』 作詞:ぶるひるs もぎとれ 紅茶 JKがいる キャリア 豊富な セクシーコマンドー 葉っぱを煮るよ 煮詰めてやるよ 僕はあの娘を 煮詰めたい セリフ (新たなる大地に芽吹いた 悠久の天使たちよ 混沌の世界に迷い込んだ 約束の果実を 聖なる衣でつつみこんでくれ) 逝け 紅茶 業界に巻き起こる 新たな異端児 コーヒー 1日目の放送でついたタグ メカオーウォーズ / 負けたらしゃぶれよ / 初っ端から放送事故 / 吹いたらしゃぶれよ VGやってるやつ全員視ねbyゆー / ヴァンガードやってる奴 / 全員苦しんでお亡くなりになれ ※このタグはマジキチに支配されました / 穢れ亡き夢 酒入れてるゆー先生 / 上絶望下希望 / グッドスタッフ指数2以下はアウト ゆーと漆黒は空気 / インビシブル・パワーは強い / 辛口ゆー先生 星の王子様ゆー / 炊き込めよ / 穢れなき夢さんすみませんでした 大体ゆーさんのせい / きょろプレ殿枠 大惨事メカオーウォーズ / ゆー先生プレ殿 2日目の放送でついたタグ メカオーウォーズ/デュエルマスターズ/キリコは帰れ/ヨーカーン先生/マジキチ消防鐘子/安定の放送事故/ゆー先生まだ? ゆー先生に期待/穢れ亡き夢さんありがとう/穢れなきゆー先生/紅茶×ゴーズ/紅茶とん/紅茶×ゴーズとん=ホモとん ゴーズとんの歌枠/遅延ウォーズ/もみじもみもみ/大惨事遅延ウォーズ/セルキー罰ゲーム確/セルキー歌枠 対戦席コメント 『第三次メカオーウォーズ1回戦 穢れ無き夢を持つ人NG』 ガチのみ 『穢れ泣き夢推し はいらないでください』 ガチのみ 『貧乳好きお断り・へ・』 ガチのみ 『イメージ事故入ります 』 ガチのみ 『Q.「何が始まるんです?」 A.「大惨事大戦だ」』 『ふぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ』 ガチのみ その他の人 『いえーいセルキー見てるー?』 『山田NGで』 チーム ハンター(あや) 衛志 こっちゃー じーおん 零文 トック 氷華 ぶるひる ライゾウ ヤミナベスキー れおん エイリアン(ぬえ) 漆黒 きうる きょろ ゴーズとん セルキー よーかん らいふ 闇光太 鐘子 結果 ぶるひるVSらいふ ライゾウVSきうる じーおんVS闇光太 トックVSきょろ ヤミナベスキーVSヨーカン 零文VS鐘子 ゴーズとんVS衛志 れおんVSセルキー 氷華VSK ハンター:××○○×○××× ハンター戦績3勝6敗 エイリアン:○○××○×○○○ エイリアン戦績6勝3敗 勝敗としてはエイリアンチームが勝ちとなりますが、勝とうが負けようが、『楽しめた者勝ち』です!!! マグマムーンはプレ殿していいよ -- セルキー (2011-05-15 00 51 07) マリエル土偶メタすぎてつらい -- ライフ (2011-05-27 00 16 04) 釘バットマリエル希望 -- 鐘子 (2011-07-27 19 29 52) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/swars/pages/15.html
45 名前:恐らく健二×夏希 非エロ[sage] 投稿日:2009/08/13(木) 00 59 37 ID 67mw04b7 ハッキングAI「ラブマシーン」の暴走も止まり、OZの平和が訪れたその日。 陣内栄の葬式は事情を知らない来訪者には、場所を間違えたのではないかと思う程の賑やかな弔いで行われた。 夜になり、後片付けが済むと、世界と家族を救った少年、小磯健二は、はぁっと嘆息をはいた。 「今日は、知らない人だらけで、皆して僕のこと聞いてくるから、疲れたなー……」 ソファでうなだれるようにして、座っている背中には疲労の二文字がありありと描かれている でも、と健二は昼間の出来事を思い出す。 「夏希先輩とキスしちゃった……!」 えへへー、と顔をだらしなく緩ませるその顔は、あの数字に向き合った時の鋭さのひとかけらも残っていなかった。 それと補足すると、キスと言っても「頬」に「相手」からされたという、へたれっぷりを見せている。 更に言うとその後、当の本人は鼻血を噴水の様に吹き出し気絶してしまう始末だ。 誰もが情けないと口から出してしまうシチュエーションでも(実際に自分の半分ぐらいの年齢の子ども達に言わていれた) 付き合ったことのなかった健二には、天にも上る気持ちだった。 「でも、次こそはちゃんと口と口で……!」 拳を握り、小さく願望をもらす草食系男子一名。 ただその後から、男性陣と女性陣で仕事の分担が違ったため、気絶から覚醒した健二は、夏希の姿を見ていないのだ。 なので、いまいちあの喜びを実感することができない。 もしかしたらあれは全部夢で、「大好き」と言った自分に対して「嬉しい」と返してくれた夏希先輩は存在しないのではなかろうか。 時間が経つにつれそんなことも思い始め、座りながらうんうん唸っていると、後ろからちょんちょんと、控えめに肩を叩かれた。 「健二くん、そんなとこで何してるの?」 振り返ると、いまさっきまで思考の大半を占めていた人物、篠原夏希本人が上から健二を覗きこんでいた。 「うわわっ!」 予期せぬ不意打ちに健二は情けない声を出し、派手に体を仰け反らせてしまいソファに不格好な姿で寝転んでしまった。 「だ、大丈夫健二くん!?」 心配してしまう夏希を見て、健二はすぐに立ち上がって必死に目の前で両手を振った。46 名前:恐らく健二×夏希 非エロ 2[sage] 投稿日:2009/08/13(木) 01 01 40 ID 67mw04b7 「ちちちちがうんです!夏希先輩が悪いわけじゃないんです!ただ僕がぼーっとしてたのが悪くて、なんというかその……とにかくすいませんで した!」 ソファを挟んで、呆然とする夏希と気をつけの姿勢から腰を曲げて謝罪する健二。 そのまま、時が止まったかのように沈黙が流れた。 そうやってどうしたらいいか分からず腰を曲げ続けていた健二の耳に入ったのは夏希の笑い声だった。 「あっははは!もー、なんで健二くんが謝ってるのよ!あー、ダメダメ!ツボにはまっちゃった!」 お腹を押さえて笑い続ける夏希に、顔をあげた健二はあはははー、と愛想笑いをするしかなかった。 しばらく経って、ようやく笑いが収まると、まだ苦しそうにしながら、夏希が喋り始めた。 「いやー、私の方が一段落着いて、そういえば健二くん見かけないなーと思ったら、丁度見つけたから声を掛けてみたんだよね」 「き、奇遇ですね!僕も夏希先輩と昼間に会ってから、顔見てないなーと思っていたんですよ!」 「それでうんうん、唸ってたの?」 どゆこと?と尋ねる夏希に健二は本当のことを言えるはずもなく、口だけ笑ったまま目を逸らすしかなかった。 「そ、そういえば、僕を探してたって何かあったんですか?僕でよければ手伝いますよ!」 「うーん……何かあるってわけじゃないけどー」 そういいながら、指先をあごにつけて、思案するポーズをとる。 そのひとつひとつの仕草がわざとらしいものであっても、健二は目を奪われてしまう。 「ほら、近くにいる彼氏さんを探すのに理由なんてないんじゃないかなー……なんて」 最後の方を若干恥じらいながら言う夏希に、健二は顔が一気に赤くなるのを感じた。 (可愛すぎるーーー!!) 同時についさっきまでの心配が杞憂なことを知り、心の中で自分を叱りつけた。 (馬鹿!俺の馬鹿!あれが夢なわけないじゃないか!) そんな自分を取り繕うかのように健二は、早口で弁解する。 「そそそうですよね!そんなの全然全然変じゃないですよ!」 そんな健二の慌てっぷりを見て、夏希の方も恥ずかしさが込み上げてしまい、「だよね……」と言ったきり喋ることができず 健二もまたそんな夏希を見て、頭が真っ白になってしまい、またお互いに黙りこくってしまった。 「……先輩が僕のことを探してくれて嬉しかった……です」47 名前:恐らく健二×夏希 非エロ 3[sage] 投稿日:2009/08/13(木) 01 09 09 ID 67mw04b7 これ以上の無言はまずいと思い、頭をフル回転させて出てきた健二の言葉は、少々場違い気味の言葉ではあったが、本心であった。 言った後で、足をもじもじしながら、下を向いて相手の反応を待つ。 (そんなこと言われてどう返せばいいのよ……あー、もうなんだか私っぽくないなー!いつもならもっと、良い返し思いつくのに) 夏希も夏希で、予想外ながらも自分が作ったこの状況に戸惑ってしまう。 それなら、と夏希が自分を取り戻すために言った言葉は、本来の最初に言おうと思ってた目的だった。 「それじゃあ、嬉しいついでにさ。私のわがまま聞いてくれる?」 健二はすぐに顔を上げるとぽかんとした顔で、こっくりとうなずく。 「今日一緒にさー……寝ませんか?」 風呂も入り、寝巻き姿になった二人は、今、健二の部屋にいる。 縁側から見える空は、雲ひとつない快晴で月の光で藍色に染まっている。 時折吹く心地よい風が、今日一日の疲れを労わってくれているようだった。 風鈴の音や、鈴虫の鳴き声もあまり馴染みのない健二は、自然と目をつぶって聞き入っていた。 その隣で夏希も同じように目を閉じている。 お互いの感覚を共有し合うかのように、二人は並ぶ。 今度の沈黙に、どこの気まずさもない。 どちらも自然体でいることに喜びを感じているようだった。 本当は同じ部屋の蚊帳の中にいる夏希を必要以上に意識しないために始めたことだったが、結果的にいい雰囲気になれたので 健二は心の中で小さくガッツポーズをとる。48 名前:恐らく健二×夏希 非エロ 4[sage] 投稿日:2009/08/13(木) 01 11 16 ID 67mw04b7 「ねえ、何か健二くんの特技やってみせてよ」 目を瞑りながら夏希は言う。 僕の特技……と考える自分には数学しかないことを自負しているし、夏希もまたそういう意味でいったのだろうと健二は考えた。 「……それじゃあ、一桁の数字を思い浮かべてください」 んー、と考えてることを伝えるためのような声を出す。 「はい、思い浮かべたよ」 「その数に5を掛けてください。それに3を足してください。」 5を掛けて……と、自分の口で反復しながら、夏希は計算を進めた。 「はい、できました」 「そしたら、その数字に2を掛けて最初と別の数の一桁の数字を足して、それから6を引いてみてください」 むむむ、と眉間にしわを寄せて考える夏希の顔を、ちらりと横目で見た健二は、その必死さに苦笑してしまう。 「できたよ健二君」 「その数字を言ってみてください。」 「28」 「それなら、最初に思い浮かべた数字が2で後で覚えた数字が8になっているはずです」 「あ!ほんとだ!なんで!?」 いきなり目を開くと、びっくりした様子で、健二に詰め寄る。 その近さに頭の血が逆流するんじゃないかと思うほど、顔が熱くなっているのがわかる。 「先輩近いです!近すぎます!」 「あ、ごめんごめん。ついつい……。で、なんでこうなんの?」 「ちゃんと式をかくと、簡単なお遊びだってわかるんですよ。」 こんな感じに、というとカバンから筆記用具を取り出し、クセのある数字で式を書いていく。 [2(X×5+3)+Y-6=10X+Y] 「ほら、計算すると必ずこうなるんです。なので、さっき夏希先輩が思い浮かべた数字もわかるというわけで……」 難しげな顔で聞いていた夏希を見て、この人数学に弱いんだろうかと考えてしまう。 (先輩に『数学教えましょうか』って今度誘ってみようかな……パソコンを教えるついでとか言っちゃって) 「あーわかった!なるほどねー。やっぱ健二君はすごいわー」 そう言うと、たはー、と息を吐いて大の字に仰向けになる夏樹。 その無防備な姿を見た健二は、無意識に喉を鳴らす。 (ダメだ!とってもいい雰囲気なのに、僕は何を考えているんだ!) そう思い、胸や首に釘付けになっている視線を、無理やり外に戻した。49 名前:恐らく健二×夏希 非エロ 5[sage] 投稿日:2009/08/13(木) 01 19 49 ID 67mw04b7 「こ、これは、よくある数字遊びなんで、僕が考えたってわけでもないんですよ」 「そうなの?でも、健二くんが言うと、なんかマジシャンみたいなんだよねー」 そう言って、よっこいせ、という言葉で夏希は体勢を座った状態にもどし、再び健二の隣に着いた。 「マジシャン……ですか、確かにタネも仕掛けもありますし、そういった意味では」 「ちがーう。そういうことじゃなくてー」 えっ、と顔を引きつらせ横を見ると、夏希は「これだから男の子は」と言った言葉がありありとわかるような顔している。 「す、すいません!僕、そういう味な真似……っていうのかな?そういうの全然わからくて!」 土下座をしながら謝る健二を見て、夏希ははぁとため息をついて 「まぁ、そういうところも健二くんらしいよね」 と言って、呆れ顔で笑った。 「というか健二くんて謝りすぎじゃない?もっと、違う返しがあるでしょうに」 「あ、すいま……」 また謝ってしまいそうになったことに気付き慌てて口を押さえる。 その動きを見て、ふふふとまた夏希は笑っている。 (なんだか笑われてばかりだなぁ、俺って) そう考えながらも嫌とは思えないのは惚れた弱みというやつだろうか。 それなら、この三日の間に何度も痛感させられたことだ。 (なんせ彼氏の振りだもんなぁ) 初日にそう言われた時は、この旅行の後に立ち直れるか本気で心配したものだ。 それが今では本当の彼氏になっている。これも全て 「おばあさんのおかげですね」 「え?」 つい口に出してしまった言葉に、健二は言葉を付け足す。 「多分、おばあさんと会ってなければ、こうしてここにいることも、ラブマシーンと戦うことも無かったんだと思います」 そして 「な、夏希先輩とこうしていることもっ……!」 最後のセリフに耳が赤くなっているのが自分でもわかってしまう。 ちらりと、横を見ると同じように頬を赤らめた夏希の姿があった。 しかし、数瞬の後、真顔に戻ると、夏樹は独白めいた口調でしゃべりだした。50 名前:恐らく健二×夏希 非エロ 6[sage] 投稿日:2009/08/13(木) 01 21 44 ID 67mw04b7 「うん……本当、そうだよね。おばあちゃんがいなきゃ、あたし、どんな人になってたんだろうって思っちゃう。 それぐらいあたしにとって大切な人。 ……ううん、多分私の家族や、知り合いの人みーんなにとっても大切な人なんだと思う。 だから、あたしおばあちゃんが死んじゃった時本当にどうしたらいいかわからなかった。侘助叔父さんもいなくなるし、家族がバラバラに なっちゃって…… もう世界なんか滅んじゃえー!って」 「それはまた、極端な考えでしたね……」 そう言いながらも健二はその気持ちがわかる気がする。 会って二日しか触れ合ってない自分ががそう思うのだから、とずっと一緒にいた夏希の言葉に健二は説得力を感じた。 「でも健二君がが頑張ってる姿見てたら、あたしも、このままじゃいけないんだーって思えてね……かっこよかったよ健二くん」 そんな突然の誉め言葉に健二は頭を掻くことで照れ隠しをすることしか出来なかった。 「そんな健二くんの姿を見てたらさ、おばあちゃんが死んじゃったことも大丈夫だと思ったんだ。 おばあちゃんはずっと見ていてくれるって、皆もそれをわかってるって」 そんな夏希の独白を健二は、横顔を見ながら聞いていた。 その顔は、言葉とは裏腹に寂しげであり、学校で見るいつも勝ち気で活発な面影はなく、 そこにいたのは幼い少女のような顔だった。 「あたしはもう大丈夫。明日からきちんと生きていける」 でもさ、と夏希の手に力が入り丸まっていき、擦れた畳の音がやけに響く。 下唇を噛む姿は、触れると壊れてしまうのではないかと思うほど儚げで 俯いて発した言葉を健二は一生忘れないだろう。 「ごめん、今日で最後にするから 泣かせて」 そういうと夏希は、健二の胸に飛び込むように抱きついた。 健二は急な相手の行動に、反応する間さえなく、気付いたら腕の中には夏希の姿があった。51 名前:恐らく健二×夏希 非エロ 7[sage] 投稿日:2009/08/13(木) 01 23 07 ID 67mw04b7 「な、なな、なななな……!」 口をぱくぱくと開けて、上手く言葉が発せられない。 思考の余地がない。 すがりつくようにして、泣いている夏樹先輩をどうすることも出来ず、頭の中はこの現実を受け止めるだけで精一杯だ。 その間も夏希先輩は子供のように、大泣きをしている。 まるで、嫌な夢を見た子供が必死に嫌なイメージを追い払うかのように。 そうして泣き声がこだまする時間が大分続き、ようやく健二に周りを見る余裕が出来てくると、 今度はこの状況のヤバさに気付き始めた。 (そういえば夏希先輩がこんなに近い…、というか夏希先輩の匂いが!!た、体温も。む、胸も微妙に当たってるー!? ヤバ……意識したら勃ってきちゃった……) これはまずいと、目をぎゅっと瞑り両手で肩を掴むと、ぐいっと腕を伸ばして、夏希を引き剥がす。 目を開くと、そこには涙で目が潤んでいる夏木の顔があった。 泣き続けて体温が上がったのか、ほのかに顔を赤く、汗ばんだ顔に髪の毛が数本くっついている。 (………………!!) それを見た健二は頭の中で何かがふっ切れたような音がする。 健二はじっと夏木を見つめ、自分の意思を目だけで伝えようとする。 その血走った目から、発せられるメッセージは、今日昼間に為しえなかった行為に対する再戦。 それを読み取ったのか恐らく読み取ってないのだろうが、雰囲気から夏木はゆっくりと、目を瞑り、口を軽く閉じると待ちの状態にする。 それを見た健二が自身も目を閉じ、ゆっくりと口を突き出すようにして顔だけが接近していく。 顔が近いのがわかる、鼻息が荒くないだろうか。そんなことを気にしながらも静止することはなく、ましてや後退などあるはずがない。 あと5センチ、3センチ、1センチ…… 月明かりをバックに二つの影が重なり合わさろうとした……その時である。 「夏希ぃぃぃぃぃぃ!!!!!何かあったのかーーーー!!」 52 名前:恐らく健二×夏希 非エロ 8 完[sage] 投稿日:2009/08/13(木) 01 27 20 ID 67mw04b7 バイクのような騒音を出しながらやってくるやいなや襖を開けた人物は最早お約束とも言うべき人物。 人間バイク陣内翔太その人だった。 「…………」 健二と夏木は体勢はそのまま顔だけ翔太に向けている。 その見つめられている本人も、予想していた事態とかけ離れた状況に顔が叫んだ状態で止まっている。 が、その直後 「お前は、夏希にナニしとんじゃぁぁぁぁ!!!!」 復活した翔太が家全体に轟く程の大声で吼えると、蚊帳に入って健二に掴み掛かった。 我を忘れ馬乗りになって健二につかみかかる翔太とそれを静止しようとする夏希の声に親戚一同が集まってくる。 「あらあら、夏希ちゃんどうしたの?」 「こいつが俺の夏希をぉぉぉ!!」 別にお前のじゃねえだろ!と数人に言われた後、レスキュー三兄弟に取り押さえられあえなく撃沈する馬鹿一名。 「新婚さんの邪魔をするんじゃないよ全く!」 「ちがっ……!新婚さんじゃないからー!」 「そうよ、新婚さんはそこにいるし」 じゃあダブル新婚さんだ、あっそうか。めでたいねーなどと息のあった掛け合いをする女性達にに『お、俺まで巻き込むなよ!』と翔太の腕 を極めた形で 顔を赤らめながら講義する邦彦。 もー!、と言って赤くなる夏希に再三茶々を入れるとずるずるとノックダウンした翔太を引きづって、一同は散らばっていった。 一連のやりとりからようやく立ち直った夏希は、気が抜けて畳に女の子座りで座り込んだ。 皆が去ってからも、夏樹はあーもう、と後悔の混じった息を吐く。 しかし、この変わらない流れが、これからも変わらない絆を確認させてくれることであると夏希はそう感じた。 (もう大丈夫だよ。おばあちゃん。あたしのことを守ってくれる人、見つけたから) そう月に向かってつぶやくと、夏希はまだ倒れている健二に声をかけた。 「ふぅ……ごめんね、健二くん。翔太兄はこれだから……って健二くん?健二くん!?ちょっと万作おじさーん!!来てーー!!」 どたどたと、夏希が急いで万作の部屋まで走っていく。 その現場には、泡を吹き白目になって倒れている健二の姿があった。 その目からはどうしてこんなことに、という悲痛な叫びが表れた涙が流れていたとか。 おしまい
https://w.atwiki.jp/swars/pages/103.html
932 名前:一年後・・・[sage] 投稿日:2009/10/01(木) 23 19 20 ID VTYELg+s 2011年7月某日 OZのカフェで鹿耳の少女と冴えない少年が席についていた。 「健二君、夏休み少し時間あるかな?」 鹿耳の少女が、頼み込むように語りかける。 「はい、大丈夫ですよ」 健二が受験生になってから、夏希は健二に気を使っている。 健二から誘われる以外に会おうとはしない。 卒業して学校では会うことはなくなり、二人の会話の場所は自然とOZに移っていた。 「大ばあちゃんの一周忌なの。健二君も来てくれるよね」 そうか、もう一年。 健二にとって、忘れられない体験である。 もちろん夏希にとってもそうだろう。 でも、法事というのは身内で集まるものではないだろうか? 「一周忌って僕なんかが混ざってもいいのですか?」 不安げな少年のアバターの表情が遠慮がちになる。 「大丈夫だよ。みんなも会いたいって言ってるし、去年は大活躍したじゃない。大ばあちゃんも喜ぶよ」 「皆さんが、いいなら参加します」 相変わらず人見知りする健二だが、夏希はそこが可愛いと思う。 「大勢の方が楽しいよ」 付き合ってるとはいえ、3月まで受験生だった夏希と4月から受験生になった健二。 お互い受験に気を使って、二人の仲は特に進展もなく一年が過ぎた。 お互いの呼び方も変わってない。 今後も進展はないだろうと思われる。 そんな夏の始まりだった。 933 名前:一年後・・・[sage] 投稿日:2009/10/01(木) 23 24 35 ID VTYELg+s 東京駅から新幹線で一路上田へ。 ドキドキした去年の旅も、今年はそれほどでもない。 それどころか、夏希は久しぶりに会ったというのに、 新幹線に乗るなり隣の席で寝てしまう。 (話したいこともあるのに・・・) そんな夏希に少々不満になる健二だが、 結局は何も言えず、何もできないでいた。 何もすることがない健二は、自分も眠るまでの間に一年を振り返る。 付き合い始めたことを秘密にしたかった健二だが、夏希の天然ぶりであっさり周りに公開された。 しかし、どう見ても撫肩で弱そうな健二が積極的に夏希と付き合っているようには見えない。 周りからは年下のジャニーズアイドルを愛玩するような夏希の一方通行に見えるのか、思った程の騒ぎはなかった。 可愛いアイドルならまだいい。 物理部の可哀想な男子を相手にする、夏希の好みが疑われたくらいだ。 本人達なりに喧嘩もしたし、クリスマスやバレンタインなどのイベントなどで伸展はあったつもりだが、 一年で縮まったのは、新幹線での座席が通路という溝を挟んだ隣から、 跳ね上げれば二人を遮るものはなくなる肘掛しかない状態になったくらいだろう。 それでも、何も焦ることも障害もないと健二は思っていた。 一年ぶりの陣内の門をくぐる。 新しい木の匂いが漂う。 あの事件の後、壊れた建物はほぼ再建されている。 それ以外は全く変わらない風景だった。 これからも、変わらないだろう。 時間と費用がもっとも掛かった立派な門を壊したのは万助であるが、 この事実は伏せられおり衛星落下の仕業ということで費用は全て当局持ちだった。 万助などは船も新しくなり焼け太りしている。 ただし、翔太の大破したRX-7だけは上田市内での交通違反が明るみにでており、 衛星落下との因果関係が証明できず、 翔太には修理を終えて事故車扱いになった車体とローンだけが残っていた。 934 名前:一年後・・・[sage] 投稿日:2009/10/01(木) 23 31 11 ID VTYELg+s 万理子が去年と同じように、出迎えてくれる。 そういえば、ここからすでに粗相したことを思い出す。 「健二さん、一年ぶりね」 笑顔もやはり栄おばあちゃんと似ている。 すでに当主の風格も十分だ。 「お久しぶりです」 人見知りな健二も、本人を目の前にすれば普通に話せるのだった。 「万理子おばさん、早速お話したいの」 挨拶も早々に、夏希は万理子を急かす。 「わかったわ。まずは仏壇に行って大ばあちゃんに挨拶してからね」 夏希に案内され、仏間へ通される。 線香の匂いは、故人を偲ぶ気持ちを誘う。 相変わらず広大な屋敷の離れの部屋の隅に荷物を置くと、休む暇もなく万理子の部屋へ通された。 万理子の前で二人並んで座る。 「改めて紹介するわ。私と結婚したら、陣内家の養子となってくれる、小磯健二君」 -またですか?夏希先輩- 半ば諦めて無言でいることにした。 「健二さん、理香と理一もグズグズしてるし、夏希を養女にしていつかは当主に立てる予定があるの」 一息ついて続ける。 「健二さんも結婚したら陣内本家に入る覚悟はあるわね」 栄大ばあちゃんほどではないにしろ、 現当主の万理子の迫力も並々ならぬものがある。 「・・・はい!」 後から夏希から説明があるだろう。 一瞬口篭もったが、去年よりはまともな返事だったはずだ。 「健二さんもやるときはやるし、お母さんに認められた最後の人だし、 夏希と二人なら安心だよ」 穏やかに万理子が答える。 ここでも、栄おばあちゃんの影響力は絶大だった。 935 名前:一年後・・・[sage] 投稿日:2009/10/01(木) 23 39 23 ID VTYELg+s そして、裏に連れ出される。 「ゴメン。本当はただ連れてきたかっただけだったの。でも、陣内家の後継ぎの話が出てきて・・・養女とか養子とか、 この話をすると、健二君が来ないと思って言ってなかったの」 去年と同じように頭を下げる夏希。 「もうウソは嫌ですよ」 後ろめたい事があると、動きがぎこちなくなる健二とっては、もうこりごりな体験だった。 「健二君が来れないと大ばあちゃんが悲しむと思うし、 私達が結婚をする頃には、理香さんも理一さんも結婚して子供もいるから大丈夫よ」 夏希は健二の将来をさらりと語る。 良かれと思ってのウソは全く悪びれる様子はない。 「・・・あの、えー」 ウソよりも健二の思考を止めさせたのは、 夏希は自分との結婚を当然のように「確実に来る未来」だと思ってくれていることだ。 受験生で来年のこともわからない不安な健二。 そんな彼にとっては「夏希と結婚する」とは、物凄い光明だった。 そんな健二の心中も察することなく、夏希ははっきりしない健二の返事に表情を曇らす。 両手で顔を覆って泣き出した。 「・・・グスッ」 慌てる健二。 「先輩、こんなところで泣かないで下さい」 運悪く、誰か近づく気配がする。 よりによって、万作だ。 「お、健二君。夏希を泣かせてるとは男だね。さては孕ませたかな」 急に泣き出す夏希を慰めようとオロオロする健二の姿を、万作が冷やかす。 「違います!!」 エロい想像でもしてるのだろう。にやけながら去ってゆく。 「フフフ、邪魔したね」 936 名前:一年後・・・[sage] 投稿日:2009/10/01(木) 23 41 59 ID VTYELg+s 健二にとって女の子に泣かれるのは慣れてないどころか大事件だ。 とにかく早くなんとかしたい。それだけだ。 「わ、わかりました。先輩」 安易な返事が自分の首を絞めることに気付かない。 俯きながら顔を覆っていた手を健二の方へ差し出し、小指を突き出す夏希。 「…握って」 健二は夏希の方へ手を伸ばす。 夏希は健二の伸びた手から小指を狙い、自分の小指で絡めとった。 「い、痛い!」 泣いていると油断した健二は、急に夏希に強く握り絞められ顔をしかめる。 「指きりげんまんうそついたらはりせんぼんのーます。ゆびきった」 冷静は表情の夏希は一方的に宣言すると、真顔になって付け加えてきた。 (泣いていない!) 泣いていないことに対する安心と、女の怖さを味わって固まる。 「でね、条件があるの、陣内家本家の男はね、空手、剣道、少林寺拳法、柔道、いろいろな武道で黒帯とらないといけないの」 固まる健二にさらに追い討ちを掛ける。 「そんな、僕の正反対ですよ」 「佳住馬君と万助おじさんに頼んでおくから、OZ経由で教わってね」 「無理無理無理、絶対無理ですよ!」 「針千本飲みたいの?」 「・・・」 畳み掛けられて一気に話がまとめられる。 かくして、健二は夏希に振り回されるのであった。 937 名前:一年後・・・[sage] 投稿日:2009/10/01(木) 23 48 02 ID VTYELg+s 食事の後、健二は一日を振り返り湯船に浸かっていた。 夏希と健二の養子の話が出て、理香さんと理一さんはうれしそうだった。 プレッシャーから開放されたからだろうか。 法事を三日後に控え、前夜祭とばかりにずいぶんと盛り上がっていた。 ガラス越しに脱衣室で動く人影が見える。 「健二君、入っていい?」 動きの悪い古い木の戸が開くと、そこには夏希が多少は遠慮がちに立っていた。 「え?!うわー!なんで?」 うれしい展開だが、そんなことは全く予想外だ。 「去年は婚約者だったのに、今年も何もないってヘンじゃない?入るよ」 これ以上、健二に同意を求めても無駄だと思ったのか、一度戸を閉めると一瞬で服を脱ぐ姿がガラス越しに映る。 健二が意識できたのはそこまでだった。 下着を脱ぎ、タオルを一枚でうまく隠して浴室の戸を開けて入ってくる夏希の姿は、目には入るが頭でうまく認識ができない。 湯船に顔まで浸かる。 髪を結った姿、たまに見るけどいいかも・・・。 「あの・・・」 「背中流してあげようか?」 夏希は恥ずかしさをごまかすため、健二を遮るように喋り掛ける。 「いえ、もう洗いましたから」 「そうなんだ」 ちょっとガッカリしたように答えると、さっさと自分の体を洗い始める。 健二はボーっとしつつも、ずっと夏希の体を見ていた。 947 名前:一年後…[sage] 投稿日:2009/10/02(金) 21 01 28 ID UovsMtV2 夏希は健二の方に振り向き、体を小さく丸める。 「そんなに見ないでよ」 「すみません、…先輩の体のラインがきれいな曲線なので、つい数式が頭に浮かんで…」 夏希の体を見ながらも、健二の頭の中では数学のいろいろな曲線の式に変換されていた。 「夏希ちゃんの裸をみて、数式を思い浮かぶとは失礼ね」 またこれだ。 夏希はちょっと拗ねたように笑う。 美しい数式や曲線というのは数学ではひとつの理想、究極を意味する。 遠まわしに誉めたつもりだったが、理系的の的外れな誉め方は夏希には全く通じない。 居心地の悪くなった健二は湯船を出て、苦笑いする夏希の横を通り戸を開けようとする。 「あの、もう上がりますね」 「ちょっと待ってよ」 「そこ座って」 お互い体は隠すようにして、膝を付けて向かい合い正座する。 「ちょっと、動かないでね」 そのまま、夏希は健二にお辞儀するように上体を曲げ、健二のを間近で見る。 「こんなのになるんだ」 「センパ…イ…ちょ」 そのまま掴んで、なめる。 「ちょっと!、汚いですよ。センパ…イ」 一旦口を離し、上目使いに見上げてくる。 その間も添えられた手は動いていた。 「いいじゃない」 いたずらするような笑顔でこたえて、再び口を近づけて今度は咥えた。 「あっ…、ダメです」 チュバっ、グチュッ… 時折、浴室に小さく響く音。 憧れの先輩が裸になって自分のモノを責められている光景に健二はクラクラした。 裸の夏希を前にして、簡単な刺激でも頂点に達しそうな気がする。 948 名前:一年後…[sage] 投稿日:2009/10/02(金) 21 05 51 ID UovsMtV2 「先輩、もう…イキそうかも」 湯船に長く浸かっていたせいもあり、夏希にどのくらいされてたのか感覚がなくなっている。 夏希の頭が上下に動くとき、結われた髪からのぞく白いうなじがきれいだった。 「いいよ。がまんしなくても」 そうは言うものの、健二としては口に出すわけにはいかない。 「アッ…、ダメです。汚いです」 健二の必死の抵抗も、夏希は気にしていなかった。 ちょっとだけ舐めるの止めて、健二を上目使いで見る。 「えへへ、いいって」 優しそうな表情に健二は、もう諦めた。 再び口の動きが速くなり、手の握る力が強くなった瞬間、 「くッ、はぁぁ」 健二は達してしまった。 「ウッ、キャッ!」 勢い良く口の中に出たことで、夏希はビックりして口を離す。 健二の勢いは止まらず、夏希の顔から胸に掛けて白濁した液にまみれる。 「スゴイ…」 夏希は口から少しと胸に掛かった液を拭き取りもせず、放心したように呟いた。 健二は白濁液が添えられた、夏希の姿に再び固くなる。 しかし、のぼせてもいた。 「…離して下さい」 夏希は健二のを掴み続けている。 「あ、ゴメン」 慌てて離す。 「ごめんなさい」 健二は夏希にかけてしまったことを謝る。 「気にしないでよ。本とかで読んで試してみたの。本当に白いんだね」 夏希はいつもの調子を取り戻し、二人で後始末をした。 949 名前:エロローグ[sage] 投稿日:2009/10/02(金) 21 14 32 ID UovsMtV2 『話さない?逢いたいよ』 お風呂でフラフラになった健二は部屋に戻って横になっていた。 グッタリと時間を忘れて休んでいると、メールを受信する。 夏希から短いメッセージ。 「逢いたい」の文字に、健二は心臓をギュッと鷲掴みされたような感覚に陥る。 田舎の夜は早い。 まだ0時前だったが、真夜中の静けさと涼しさがあった。 部屋の配置も考慮されていたのか、部屋は程近く他の親戚との部屋とも離れている。 夏希は縁側に腰掛けて月を見ていた。 白い服が眩しい。 健二は黙って隣に腰掛ける。 涙の止まらない先輩を慰めた時は、入道雲に眩しい太陽だった。 月の光は静かに追憶の世界に導く。 「月との距離でも考えていた?」 どうも、夏希は健二が黙ると数学のことばかり考えると思うようだ。 間違いではないが。 「去年のこと思い出してました」 しばし、無言。 お互いに空を見上げる。 「いろいろあったものね」 会話は途切れ途切れで進む。 健二は緊張してる訳でもなく、夏希も急かそうとはしない。 都会の喧騒を離れて、ゆっくりと進む時間。 お互いに限られた時間しか逢えないが、今は違う。 夜に逢いたいと誘っても、隣に並んで座っても、触れてもこない。 しかし、夏希は何もしてこない健二のことが好きだった。 手を出してきそうな男が、たくさんいることを知っている。 好きなタイプも肉食と呼ばれる辺りにいると思っていた。 しかし、子供の頃に作られた侘助への憧れの強さは高いハードルをつくることになる。 積極的な同世代の男子にそのハードルを越えるような者は存在するはずもなく、 虚勢で自分を大きく見せようとする男子への興味はない。 950 名前:エロローグ[sage] 投稿日:2009/10/02(金) 21 17 37 ID UovsMtV2 手を出してこない安心感と素直さと可愛さから、 健二は夏希にとってお気に入りの男子ではあったが、恋人になるとは思っていなかった。 恋人役を頼める可愛い後輩が、大ばあちゃんに認められたことと、 男らしく変わってゆく姿に夏希は一気に傾いていった。 お互いの関係はなかなか進まないが、夏希も精神的にかなり委ねていると感じる。 健二から何されても、受け入れることができと思う。 もっとも、健二は自分のイヤなことは絶対しないだろう。 ふと、健二は夏希の方を見ると胸元が大きく開いている。 ボタンは上から3つほど留められていない。 ワンピースかと思ったら、大きめの白いワイシャツのようなパジャマを着ていた。 視線に気付く夏希。 「コラ。ちょっと、どこみてるの?」 胸を隠すこともなく、顔は笑っていた。 「やっぱり、胸とか好き?」 「はい、先輩のは…特に」 「ご褒美」 ギュッ抱きついてくる。 胸が当たるように。 夏希は立ち上がり、手を引いて健二を立たせる。 「こっちきて」 お互いにあまり変わらない身長。 健二は簡単に引き寄せられ、夏希に部屋に二人で入る。 「キスしていいですか?」 今更? 夏希は、ちょっと驚いて目を見開く。 「…健二君、そういうことは、返事聞かなくてもいいって、誰かに言われたことない?」 また苦笑する夏希。 951 名前:エロローグ[sage] 投稿日:2009/10/02(金) 21 21 43 ID UovsMtV2 「スミマセン」 チュッ イジメたくなって首の後ろまで手を回し、 ガッチリと固定して噛み付くようなキスを健二した。 「もう一回する?」 「もう一回します」 今度は健二の方から強く抱きしめてきた。 「…うッ」 思わず夏希の口から声が漏れた。 舌を入れてくる健二。 夏希にとって想定外な行動。 「はぁ…」 息苦しさと口の中に入ってくる舌の動きに、健二の首に巻き付けた腕の力が抜けてゆく。 長いキス。 いつの間にか口の中を蹂躙されているような気分になった。 ズチュッ 唇を吸われる音で我に帰り気付く。 体の力は完全に抜け、自分は健二の腕に支えられていた。 「ちょっ、止めて。座らせて、はぁ」 息を少し切らしながら、夏希の方から助けを求めた。 「はい」 やはり従順な健二だった。 ちょっと前かがみになって健二に寄り添う夏希。 胸元がチラチラと見えて、健二は視線のやり場に困る。 この辺り、夏希は天然なのか確信犯なのか。 「あの、あの~、先輩、さっきから胸が…見えてます。それに…」 次の言葉に詰まる。 抱きしめた時の腕に残った柔らかさを、間違いないと確かめたい。 谷間を眺めながら言葉を続ける。 「ブ、…下着って……しないのですか?」 言葉を選びながら、ようやく質問できた。 「私、寝るときはブラしないから」 あっけらかんと答える夏希。 952 名前:エロローグ[sage] 投稿日:2009/10/02(金) 21 24 16 ID UovsMtV2 「ねぇ、抱きしめてよ」 夏希から続きを促されて、抱きしめながら健二の手は遠慮がちにゆっくりと夏希の肌をさまよう。 決して胸や下腹部には近づくことはない。そして、長く続く。 その動きに夏希は安心していたが、結果として自分の体が焦らされていることに気づいてなかった。 「はぁ…ぁ、…ァっッ」 時折、ぞくぞくして声が出そうになるが我慢する。 背中や首など健二にとっては当り障りのない所に触れているつもりだったが、確実に夏希の体を追い詰める。 耐えられなくなって夏希は、健二のパンツに手を入れ直接掴む。 「あっ、イキナリ…」 この直接的に行動する辺りが健二とは違う。 熱くなった夏希の体ではあったが、指先はヒヤリとしていて健二はゾクゾクした。 「健二君の、アツいよ」 「先輩の体もアツいです」 ………… 「健二君、胸触っていいよ」 許可しないと一生触ってくれないかもしれない。 服の上からではあるが、背中の方から健二の手はゆっくりと胸に近づいてくる。 そのまま、先端まで指先が優しく触れた。 「いやぁぁん」 軽く触れられただけなのに、大きめの声が出たことが恥ずかしかった。 柔らかい。念願の胸に触れたことと自分の行為に感じるている声を出す夏希に、 健二はイキそうになる。 「健二君、ちょっと脱いでよ。さっきみたいにしたい」 夏希は恥ずかしくなったのか自分から責めることにする。 健二の着てるものを全て脱がした。 「先輩もいいですか」 ワイシャツのボタンを外し終えた所で止められる。 「全部はダメ」 夏希のわがままだったが、健二には反抗する気はない。 それでも、ボタンが全て外された姿で十分だった。 夏希の手の動きは、滑らかに健二もモノを撫でる。 二回目で要領を得たのか、いまの状況がそうさせるのかかなり早くイキそうだった。 「夏希先輩…柔らかい」 953 名前:エロローグ[sage] 投稿日:2009/10/02(金) 21 28 34 ID UovsMtV2 服によって胸の大きさが変わって見えることに、一喜一憂していた健二だったが、 触った感覚はそういうことを超えていた。 夏希の胸が大きいのか小さいのか判らなかったが、 触ってみるとなんともいえない柔らかさがある。 健二には十分大きく感じた。 健二の潤んだ目に、夏希も体の奥が熱くなるのがわかる。 思わず舐めてしまう。 「ぁぁ、もうイキます」 夏希の胸を触るということで健二はすでにギリギリだった。 「いいよ」 「ふぁ…、はぁ」 優しい表情と潤んだ目に健二も最高潮に達した。 汚さないようにしたつもりだったが、何回かビュッと飛び散る。 本日二回目でも全く手加減のない量だった。 「アツぃ!」 太ももに掛かった健二の白濁液に驚きの声を上げる夏希。 「さっきは、お風呂場でしたが今は体表が冷やされてますから… またかけてしまって、スミマセン」 申し訳ない気持ちを誤魔化す為、論理的な展開を話してしまう健二。 「いいよ。健二君の精子が掛かるのイヤじゃないよ。なんかうれしい」 びっくりな発言をする夏希だった。 さらに続ける。 「私にもしてよ」 恥ずかしさで俯く健二。 胸を触ることでも十分だったが、 どうも次へ進むということらしい。 「したことないし、どうすればいいですか?」 夏希の着衣もかなり乱れており、胸にも直接、健二の手によって揉まれていた。 さすがの夏希も、困った顔をする。 ここまで来て、何を説明するの? 「あんまり言わせないで…」 954 名前:エロローグ[sage] 投稿日:2009/10/02(金) 21 31 58 ID UovsMtV2 「スミマセン」 意を決したように下腹部へ向かう手。 それを急に夏希は遮る。 「アッ、ちょっと待ってね」 後ろ向いて下着を脱ぐ。 「汚したくないから」 本当はキスしたときから濡れ始めていたのだが、バレたくないから適当にあしらった。 風呂場でした時も、濡れてきた自覚があった。 クチュっ 「ひゃぁぁん」 健二の指が触れる。 「すごい、濡れてる」 夏希には今更のことだった。 「いや、言わないで」 口に出して言われると困る。 恥ずかしそうにつぶやく夏希。 「はぁ、はぁ、クッ」 優しく撫でられると自然に声が出てしまう。 「イヤン!」 クリに触れたとき、夏希の体がビクッと震える。 健二の手が止まるが、 「ハァ…続けてよ」 再び夏希から許可がでる。 指が中に少し入る。 「やめ…、ハァァ、て」 再び止まる。 「ちょっと、止めないで…」 健二には夏希の言っていることが全く判らなかった。 「どっちなのですか?」 健二の性格では「イヤ」「ヤメテ」などは、絶対止めてくれる。 夏希は健二のそういうところが大好きなのだが…、 今は気持ち良くなる時に、ついつい出た言葉で中断されたら盛り上がれない。 955 名前:エロローグ[sage] 投稿日:2009/10/02(金) 21 33 43 ID UovsMtV2 「今は、私がヤメテとか、イヤって言っても続けてね。」 「…難しいけど、わかりました」 「それに健二君の好きなことしていいよ」 夏希は一応、全てを許可した。 ゆっくりと指が入ってくる感覚。 クリをサワサワと撫でられる感覚。 夏希は完全に身を任せている。 声の大きさは控えてるが、 何を言っても続けてくれるのでいつしか酔いしれていた。 「あぁぁぁぁん」 深い快楽。 夏希は指ではない違った感覚が混ざったことに気付く。 「ひっ…あれっ、何、何?何してるの健二くぅ…ん、ぁん」 「夏希先輩もしたじゃないですか」 少し体を起すと、足の間に健二の頭があった。 アソコ、舐められてる! 「いや、ダメダメ…ダメぇ」 しかし、一向にやめてくれない。 小刻みで加えられる刺激は今までの指と完全に違った。 クチュ、クチュと響く音も恥ずかしさを煽る。 さらに、 「…はぁぁぁ、…アァァン」 956 名前:エロローグ[sage] 投稿日:2009/10/02(金) 21 35 40 ID UovsMtV2 指が中に入ってきた。 健二の指の動きも舌の動きも遅い。 自分ならもっと好きなように動かせるのに…。 もどかしいと感じつつも、自分でするより遥かに気持ち良かった。 「こんなにゆっくり動いてるのに…、イッ、イッ」 「はぁんん、…ちゃうかも」 もはや、正気を保てない。 途切れ途切れの言葉は、刹那的にでる夏希の本音かもしれない。 「くはっっ、はぁ」 「ッハ、ッハ、ッはァァ、んんぁ」 「何か、きちゃう。怖い、…よ」 『怖い』という言葉に健二の思考は一瞬止まる。 『止めて』は止めなくてもいい。でも、怖いことや痛いことは絶対にしてはならない。 舐めるの止め、顔を起す。 夏希のシーツを握る手が見えた。 「健二く、ん?」 健二は左手で夏希の右手を掴む。 「手、繋いで下さい」 夏希は求めていたモノを掴むような勢いで、掌を押し当て指を絡めた。 「痛ッ…」 その握る強さに健二の指の根元が圧迫され、口から声が漏れそうになるが耐えた。 全ての指の間に入り込む夏希の白く細い指。 「ごめん、力が強かったね」 少し、緩める。 957 名前:エロローグ[sage] 投稿日:2009/10/02(金) 21 40 23 ID UovsMtV2 「構いません。強く握って下さい」 ギュッと力が入り、愛おしさを感じる。 「うん、もう怖くない。…はぁぁ」 再びクリを舐められながら中で指が動き始める。 突き落とされるような、フワフワと空に上がったりするような感覚に襲われて怖かったが、 健二の手を握ることで感じらる彼の存在感。 すご~く、安心できる。 もっと続けてこの感覚の最後まで感じたい。 でも、どうなってしまうのだろう? 「はぁ、…っはぁ、い…、ふぅ」 混濁する意識は、迫ってくる快楽に流された。 不定期な喘ぎ声は、いつしか過呼吸に近づく。 「っっは、っは、ハッ、ハッ、ハッ、ハッ」 リズミカルに呼吸をする夏希は、完全にイクための階段を登っていた。 健二は夏希の変化を冷静に感じていた。 中に入れている指が徐々に締めつけられる。 さらに、腰から両足の力の入り方が変わりつま先は天井に向いて上がってゆく。 「ァッ、ァッ、ァハァッ、…ァッ」 指の出し入れする速さは変えず、舐め方も変えない。 変化は急にやってきて手の握る力が変わった。 ガクガクと動く脚に、夏希の中が一気に指を締める。 「うぁぁぁん、…ッぁ」 今までと違う、一際高い声。 4、5秒の後、力の入った部分はゆっくり元に戻る。 脚も、健二の指を締め付けも緩んだ。 958 名前:エロローグ[sage] 投稿日:2009/10/02(金) 21 43 30 ID UovsMtV2 「イッ…たかも」 知らない感覚に呟くような言葉。 しかし、健二は止め時を知らない。 「ちょっ…、ぁぁぁん、健二く……、ヤメテ」 しばらく続けると、二回目の波はすぐに来た。 「ック…、ふぁん、ぁぁぁぁぁぁん」 (力が抜けちゃう。息が苦しい。 全身にすごく力が入っている。 ジェットコースターに乗ってもここまでならない! でも…、でも……、 まだ、健二君の指と舌が動いてる!) 夏希の思考は断片的になっていた。 二度目の絶頂から、しばらく時間を置いてまたやってくる。 「あああん、もうやめて、ヤメテ、はぁ…ヤメテ、ダメダメ、またきちゃう、きちゃうよ」 理系の健二にとっての結論は瞬時に出される。 今の夏希のいうことより先ほどの「止めないで」の方が上位の指示である。 結論は「止めない」だった。 足がガクッ、ガクッと震える。 同時に夏希の中に入った指がきゅっと締め付けられる。 繋いだ手はずっと痛いくらい力が入り続けていた。 「いやぁぁぁ、もうおかしくなるよ…ひぁん!」 止めない健二。 とにかくもうやめて欲しい。 自分が壊れそう。 「ぁぁああ…ン……ハァッッ、ハァッッ」 大きく息を吸ったかと思うと、上がった脚はグッタリと横に倒れ込んだ。 三度(みたび)、夏希はもう限界だった。 繋いだ手も力が抜けている。 健二も終わりを察した。 「ハァ、ハァ、…ハァ、……ハァ、…………ハァ」 959 名前:エロローグ[sage] 投稿日:2009/10/02(金) 21 49 53 ID UovsMtV2 単調な呼吸。 完全に肩で息をしており、喋れなさそうだ。 「先輩?大丈夫ですか?」 健二は肩に手を置く。 「ヤメテ!触らないで!」 強い口調で健二から逃げるように後ろを向く。 夏希から激しく拒絶された。 「…はい」 「今触られると、…気持ち悪いよ」 イッたばかりの女性の体には触ってはいけない。 知らぬとはいえ、ちょっと傷付いた。 そこで、健二は初めて左手が痛いことに気付く。 剣道をしてるとはいえ、夏希の細い腕からは考えられない握る力だった。 夏希が落ち着くまで冷静に周りを見渡す。 まずは自分の服を着た。 夏希の乱れた服と布団も、整えないといけない。 「ハァ…、ハァ…、…ハァ…」 激しい動きは一切なく、生殺し状態にされてそのまま夏希の限界を超えた。 その上、さらに続けられたが、そういう自覚はない。 無知とはいえ、連続三回イカすというあまりに残酷なことをした健二だった。 数年の後、夏希は同じような事をされたらもっと早い段階で求めてしまうだろう。 しかし、今はお互いにこんなものだと思ってしまう。 「はぁ、…人にされると、こんなことになるんだ」 つぶやくような言葉。 PCの操作で滑らかに動いていた健二の指を思い返し、夏希はゾクゾクしていまう。 (健二君の指、当分はまともに見れないかもしれない) 放心状態から徐々に呼吸が落ち着いてくる夏希の横で、健二はある結論に辿り着く。 「…あの、先輩も一人でするのですか?」 960 名前:エロローグ[sage] 投稿日:2009/10/02(金) 21 52 15 ID UovsMtV2 しまった! とばかりに、脱力して目を伏せて健二の顔を逸らす。 「…………」 天然とはいえ今の失言に、夏希自身ガッカリした。 しばしの無言。 真っ赤な顔して振り向く。 「今の、ナシね。忘れて」 健二は夏希の発言に、驚いてついつい口が滑る。 「今のって、先輩も一人でする話で、グフォっ」 親戚の前とは違い、肘が飛んできて健二の言葉は中断された。 「ナシって言ったよね」 怒りながらも微笑む夏希。 こういう時の微笑みも、健二は好きだった。 まだ動きの鈍い夏希の服と布団を整える。 ちょっとだけ体をズラして手伝う夏希。 甘えるような瞳は、ひょっとしたらもう動けるかもしれない。 お姫様気分でも味わっているのだろうか。 添い寝して腕枕。 ボタンを止めるのは残念だったが、胸の当たる感覚がすぐにくる。 ピッタリと体を寄り添ってきて耳元でささやく。 「すごかったよ。気持ちよかった…ダイスキだよ…」 すぐに寝息が続いた。 物凄く疲れているようだ。 二回イカされた健二もさだるさを感じながら夏希の幸せそうで穏やかな表情を見取り、 未だにヒリヒリと痛みの引かない左手に意識を移す。 「うわっ」 健二は左手を見て思わず声を上げる。 強く握り締められた手の甲には、爪の食い込んだ痕が五つ赤く残っていた。 爪痕はしばらくは残りそうだ。
https://w.atwiki.jp/crosnaworld/pages/21.html
Novel ここはクロスナ・ウォーワールドに関連した小説やショートストーリーなどの作品を置いている場所です。 このページに作者の皆様の作品のリンクとコメントをお書込みください。作品を投稿する媒体はGoogleドキュメントでも、他の小説投稿サイトでも構いません。サイトの場合はしっかりとその投稿サイトの規約を守って投稿しましょう。 小説投稿欄 下に行くほど最新のものです 例 作品概要 小説の概要を記入します 作者コメント 作者の何らかのコメント、無くてもよい いつかの戦場 作品概要 ヘルザンフィア中央連邦と神聖アルヴィス帝国による大陸回廊(イルノラフカ)大戦の一つの戦い 作者コメント どのような戦い方をしているかという参考になるような作品として書きました。参考になれば幸いです。 ネヴィクフ空中会戦の記録 作品概要 ヘルザンフィア中央連邦の初勝利の記録 作者コメント 現時点で古くなっている設定もあります。固まり次第改稿します。 作品概要 作者コメント ※既存のコメントに返信する場合、返信したいコメントの左側にチェックを入れて下さい。 過去のコメント 名前
https://w.atwiki.jp/swars/pages/25.html
健二×佳主馬 1-018 健二×佳主馬 小ネタ 1-028 健二×佳主馬 1-077 健二×佳主馬 1-028のつづき 1-126 健二×佳主馬 1-077のつづき 2-139 健二×佳主馬? A-039 健二×佳主馬 ※女体化注意 A-091 健二×佳主馬 1-018のつづき A-485 健二×佳主馬 A-607 健二×佳主馬 A-485のつづき A-758 健二×佳主馬 A-607のつづき B-055 健二×佳主馬 B-267 健二×佳主馬 B-055のつづき B-387 健二×佳主馬 B-267のつづき B-634 健二×佳主馬 B-387のつづき B-829 健二×佳主馬 ※女体化注意 B-854 健二×佳主馬 B-858 健二×佳主馬 B-055からの三次創作 B-894 健二×佳主馬 B-829のつづき C-013 健二×佳主馬 A-758のつづき C-262 健二×佳主馬 B-858のつづき C-400 健二・佳主馬 健二×夏希 1-045 健二×夏希 1-099 健二×夏希 1-222 健二×夏希 1-247 健二×夏希 1-292 健二×夏希 1-429 健二×夏希 1-433 健二×夏希 1-222のつづき 1-445 健二×夏希 1-515 健二×夏希 1-519 健二×夏希 1-531 健二×夏希 1-538 健二×夏希 1-563 健二×夏希 1-595 健二×夏希 1-689 健二×夏希 1-563のつづき 1-738 健二×夏希 1-689のつづき 1-754 健二×夏希 1-796 健二×夏希 1-827 健二×夏希 1-859 健二×夏希 1-890 健二×夏希 1-738のつづき 1-932 健二×夏希 2-010 健二×夏希 侘助×夏希 1-201 侘助×夏希 1-606 侘助×夏希 1-622 侘助×夏希 1-606のつづき 2-124 侘助×夏希 侘助×直美 1-772 侘助×直美 健二×理香 1-898 健二×理香 佳主馬×夏希 1-413 佳主馬×夏希 佳主馬 A-075 佳主馬 小ネタ A-106 佳主馬 A-126 佳主馬 A-187 佳主馬 A-106のつづき A-227 佳主馬 A-289 佳主馬 A-227のつづき A-300 佳主馬 A-187のつづき A-344 佳主馬 A-289のつづき A-371 佳主馬 A-382 佳主馬 A-344のつづき A-464 佳主馬 A-300のつづき A-567 佳主馬 A-382のつづき A-678 佳主馬 A-464のつづき A-713 佳主馬 A-798 佳主馬 A-833 佳主馬 A-678のつづき B-250 佳主馬 B-579 佳主馬 ※触手注意 B-660 佳主馬 B-746 佳主馬 B-925 佳主馬 B-746のつづき C-188 佳主馬 C-201 佳主馬 B-925のつづき C-242 佳主馬 C-300 佳主馬 C-339 佳主馬 C-242のつづき C-362 佳主馬 キングカズマ×佳主馬 B-206 キングカズマ×佳主馬 B-241 キングカズマ×佳主馬 B-283 キングカズマ×佳主馬 B-409 キングカズマ×佳主馬 B-283のつづき B-532 キングカズマ×佳主馬 「監督」×佳主馬 C-480 「監督」×佳主馬
https://w.atwiki.jp/swars/pages/36.html
344 名前:カズマ誘拐凌辱3-1[sage] 投稿日:2009/08/29(土) 00 59 26 ID ??? 「まだ…生えてないんだ」 誰かがぽつりと、呟くように言った。 あまりのことに、佳主馬はふるふると震えて唇を噛み締めるしかなかった。 室内は興奮した男たちの熱気で息苦しいほどなのに、 露わにされた部分にはひんやりとして感じられる。 男たちの視線に晒された幼い性器は、怯えてすっかり縮こまっていた。 たくし上げられたタンクトップの下、いじられ尖った乳首からほっそりとした太腿まで、 隠さなければならないところがすべて剥き出しだ。 つるりとした下腹も、ふるえて小さく揺れる性器も、くっきり残っている日焼け跡も。 手で隠すことすら許されずに、白々しい蛍光灯の許に晒されている。 少しでも隠したくて身を捩っても、ますます力強く押さえつけられる結果に終わった。 誰かがごくりと生唾を飲み込む音が、佳主馬の耳にやたらと響いて聞こえた。 佳主馬は屈辱に身が灼けそうだった。 ただでさえ平均より小さい体にコンプレックスを持っているのに。 もっと小さな頃ならともかく、小学校の高学年になってからは父とすら一緒に風呂に入っていない。 最後に他人に裸を見られたのは、小学校の修学旅行の風呂だ。 人並み以上の体格の男たちに囲まれて、誰にも見られたくない秘所を 力ずくで暴かれていることに、思春期を迎えたばかりの過敏な心は酷く傷つけられた。 345 名前:カズマ誘拐凌辱3-2[sage] 投稿日:2009/08/29(土) 01 00 10 ID ??? 「地黒かと思ったけど…よく泳ぎに行くの?今日もプールに行くところだったんだよね」 世間話のように鳥頭の男が話掛けてきたが、佳主馬はぷいと顔を背けた。 涙を滲ませてしまった目元を見られたくなかったし、 マスク越しにはあはあと荒い呼吸を繰り返す男の顔など見たくもなかった。 しかし、綺麗に焼けてるね、と日焼け跡を辿られれば反応せざるを得ない。 「っ触るな!」 佳主馬の怒声などまるで聞こえていない様子で、男たちはおずおずと手を伸ばしてきた。 恐れ多いとでも言うように、直接性器に触れることはしない。 筋肉の薄く乗った腹筋を撫でてみたり、 緊張して筋の浮いた太腿をギリギリのラインまで辿ってみたり。 毛むくじゃらの湿った手が、そこに何もないことを確認するかのように、 臍の下にぺたりと張りつく。 「つるつるだぁ…」 感動したような声に、佳主馬は目が眩むほどの怒りを覚えた。 「このっ、ヘンタイ、触るなっ、触るなっ…て…」 四肢をばたつかせ自分を取り囲むマスクの男たちを睨みつけていた佳主馬の目が、 一点に止まり凍りついた。 ベッドの上で佳主馬の四肢を抑えている者は4人。 残りの1人は可愛らしい猫型マスクをつけて、ベッドの脇に立ちこちらを見下ろしている。 その手にあるビデオカメラが微かな音を立てて、無機質なレンズを佳主馬に向けていた。 「……っ!!」 佳主馬には遠く、血の気が引く音が聞こえるような気がした。 346 名前:カズマ誘拐凌辱3-3[sage] 投稿日:2009/08/29(土) 01 00 54 ID ??? 佳主馬の目がカメラに釘付けになっていることに気付いたのか、 撮影している男が陽気に声を掛けてきた。 「あ、これ?心配しないでいいよ、ごく身内で楽しむだけだから」 「な……」 「ほら、大丈夫だからもっと顔見せて」 佳主馬は必死でカメラから顔を背けるが、既に撮られてしまっていることに変わりはない。 嫌な汗が脇の下を伝う。 「うわっ!?」 何とか逃れようともがいていた体が強張り抵抗を忘れた一瞬、ぐいっと引き起こされた。 逃げようと体勢を整える暇すらなく、後ろの男の胡坐をかいた膝に乗せられる。 膝下で絡まっていたハーフパンツが抜き取られたと思うと、 後ろから伸びてきた逞しい腕が佳主馬の膝下に手を差し込み、 そのまま左右に大きく開いた。 347 名前:カズマ誘拐凌辱3-4[sage] 投稿日:2009/08/29(土) 01 01 34 ID ??? 「え…っ、なに、やだっ!!」 もはや自分の制止には何の意味もないと頭で分かっていても、声を上げずにはいられない。 無情に回るビデオカメラの前で、幼い子供が用を足す時に母親が取らせるような、 あられもない格好をさせられている。 「い、や……っ!」 背凭れと化している逞しい胸板に必死の頭突きを食らわせても膝から下をじたばたと動かしても、 膝を楽々掴む大きな手はちっとも外れてくれない。 せめて、とタンクトップを引っ張ってなんとか股間を隠そうとした手さえ容赦なく捕られてしまう。 左右それぞれの男がさも大事そうにマスクの下に引き入れて、頬擦りし始めた。 男たちの肌はざらざらとしていて痛みを感じるほどだったが、それどころではない。 自分の正面に回ったカメラを、佳主馬は絶望的な面持ちで見つめた。
https://w.atwiki.jp/swars/pages/52.html
485 名前:しょたえろ1[sage] 投稿日:2009/08/31(月) 12 02 06 ID ??? 何でこんな状況なんだろう、と僕の下で唇を噛み締める佳主馬くんを見下ろして考える。 頭のなかがぐちゃぐちゃでぐるぐるで、冷静に物事を考える事が出来そうにない。 佳主馬くんの首筋って色っぽいなぁとか、日焼けの跡がちょっとエッチだなぁとか……そ、そんな事を考えてる場合じゃないってば、僕! 「……胸、痛いから。手ぇどけてよ」 佳主馬くんが呻く。 「わわっ……ごめん、その、わざとじゃなくて、えと……」 「分かってるから。どいてって」 「う、うん」 某大ヒットアニメの1シーンみたいに、佳主馬くんの胸に思い切り手をついて押し倒してしまった僕は、あわてて佳主馬くんの上から飛びのいた。 相当勢いついていたから、アザくらいにはなっちゃってるかもしれない。 佳主馬くんは苦々しげに顔を歪めて、胸を押さえて俯いている。 すっごく、気まずいんだけど……。 486 名前:しょたえろ2[sage] 投稿日:2009/08/31(月) 12 06 05 ID ??? 「本当ごめんっ! アザとか、なってないよね?」 「大丈夫だよ」 なんていいつつも、佳主馬くんは全然平気じゃなさそうで、冷や汗なんか垂らしてて……。 ど、どうしよう?! 佳主馬くんに怪我なんてさせたら、何て言われるか……夏希先輩に合わせる顔だってない。はなってないみたいだ……けど。 うーん、なんだろう。何だか違和感が……あ、あれ? 「か、佳主馬くん、胸がっ!」 「……だからイヤだって言ったじゃん」 拗ねるように言って、佳主馬くんは背中を向けてしまった。 さっきなんかよりもずっと、僕は混乱していた。 佳主馬くんは男の子だ。なのに、なんで。 胸が――あった。 あるって言っていいものか分からないくらい小ぶりだけれど、たしかにそれは胸だと認識できるほどのもので…… な、なんで? どうして? 実は佳主馬くんは女の子だったとか?! だとしたら僕、なんてことを……っ! 「なんか変な勘違いしてるみたいだけど、違うからね」 真っ赤になっておろおろしている僕をちらりと振り向いて、佳主馬くんは言った。 だ、だよね! 身体つきとか、まだ丸みを帯びてるって言っても筋肉もちゃんとついてて男の子だったし! 腕とかわき腹とか腰とか、すっごい綺麗でしなやかなラインで……って、僕はまた何を考えてるんだっ 487 名前:しょたえろ3[sage] 投稿日:2009/08/31(月) 12 13 39 ID ??? 「……気持ち悪い?」 「えっ?」 「思春期にはこうなる事あるらしいけどさ、やっぱり……」 ほんの少しだけ、掠れた声だった。 思春期にホルモンバランスが崩れて一時的になってしまうものらしいけど、佳主馬くんは相当気にしているみたいだった。 何しろ僕にはその経験がなかったから何て言ってあげたらいいかもわからないし、慰める言葉も何も浮かんでこない。 プライドの高い佳主馬くんのことだから、下手な言葉をかけたら怒らせたり余計に傷つけたりしそうだし、ああっどうしよう。数学チャンピオンになりそこねた、ことしか特徴のない僕にはこんな時に何て言ったらいいか分かりません! 「そう、だよね」 黙ったままでいる僕の様子に勘違いしたのか、佳主馬くんの声のトーンがいっそう低くなる。 「き、気持ち悪くなんてないよ!」 「……ほんと?」 「本当だよ! 佳主馬くんの事を気持ち悪いなんて思うはずがないし、それにさっきだってちょっと興奮しちゃったくらいでっ! むしろ触ってみたいとか思っちゃったり……も……」 と、そこまで言って佳主馬くんがちょっと引いてることに気づく。